DX経営方針

①当社の経営ビジョン

当社はデータとテクノロジーによる事業基盤強化と効率化・人材と組織の変革により持続的な企業価値向上を実現します。
未来に向けた新たな価値創造には、組織とそこで働く人材の変革が不可欠です。当社では、長年培ってきた医療機器に関する深い業務知識を持つ人材と、データ活用やデジタル技術に精通した人材の育成・融合を重要課題とします。
また、変化の激しい事業環境で持続的な成長を遂げるため、営業、製造、管理といったバリューチェーン全体でデータとデジタル技術を活用し、非効率な業務プロセスを徹底的に改革することで、生産性の劇的な向上と迅速な意思決定を実現します。
部門の壁を越えたDX推進チームやDXサポーター制度を構築し、現場からのアイデアを積極的に吸い上げ、小さく試して学ぶ文化を醸成します。これにより、強固で柔軟な事業基盤を確立し、変化に強く、効率的な組織へと変革することで、競争優位性を確立し、持続的な企業価値向上を目指します。

②ビジョン実現のためのDX戦略

持続的な企業価値向上を目指し、まず当社の根幹であるバリューチェーン全体のデータとデジタル技術による変革を徹底します。営業、製造、管理といった各部門で個別に存在するデータを統合し、リアルタイムでの活用を可能にするITシステム基盤を整備することで、非効率な業務プロセスをデジタル技術を用いて改革、生産性の劇的な向上、コスト削減、迅速な意思決定を実現します。特に、製造においてはデータに基づいた品質管理や生産計画の最適化を、営業においては顧客データの活用によるパーソナライズされた提案力強化を目指し、データが競争優位性の源泉となる事業運営体制を確立します。

これらを実現するために全社的なDX推進体制を強化します。
社長直轄の「DX推進チーム」を中核とし、各部門に配置する「DXサポーター」と連携することで、部門横断的なDXプロジェクトを強力に推進します。また、DX推進に不可欠な人材の育成と確保に注力します。長年培った医療機器の業務知識を持つ人材と、データ分析やデジタル技術に精通した人材の育成プログラムを策定・実施し、社内外の研修や外部連携(コンサルタント、ベンダー等)を積極的に活用することで、両者が融合して課題解決や新たなアイデア創出に取り組める文化を醸成します。

③DX推進体制・人材育成

DX戦略を実現するため、当社では次のような推進体制・人材育成を実施します。

1:組織体制と役割分担の強化
DX推進を全社的に加速するため、社長直轄の「DX推進チーム」を設置し、迅速な意思決定と部門横断プロジェクトを主導します。また、各部門の「DXサポーター」が現場の課題やアイデアを吸い上げ、DX推進チームとの連携役を担います。これにより、部門の壁を越えた協力体制を構築し、DX戦略推進の原動力とします。

2:戦略的な人材育成とスキル融合
DX戦略で掲げる人材変革を具体化するため、DX推進に必要な人材の育成・確保計画を策定・実行します。特に、医療機器の業務知識とデジタル・データ活用スキルを持つ人材の育成・融合に注力します。デジタルスキル標準等を参考に、必要な個人・組織の能力を明確化し、社内外研修やOJT、資格取得支援を実施します。これにより、現場発のデジタル活用を促し、業務効率化や新たなサービス開発を担う人材基盤を強化します。

3:外部連携によるケイパビリティ獲得と評価連動
自社リソースに加え、DX推進に不可欠な専門性の高い人材・組織的な能力を外部との連携により獲得します。DXコンサルタントによる戦略策定支援や、システム開発導入企業との共同プロジェクトを通じて、技術力と推進スピードを加速します。また、ベンダー任せにせず、自社で企画・要求定義を行う能力を持つ人材の育成・確保にも取り組みます。

当社のDX推進の成果は、単なるITシステム構築の有無ではなく、業務効率化や売上向上といったビジネス価値で評価します。
これを実現する仕組みを検討し、事業部門が主体的にDXに取り組むオーナーシップを醸成します。

④デジタル技術活用環境の整備

経営ビジョンおよびDX戦略の実現に向け、データとデジタル技術を最大限に活用できる次のようなITシステム環境を整備します。

1:バリューチェーン全体のデータ統合基盤構築
当社の根幹であるバリューチェーン(営業、製造、管理等)で個別に存在するデータとシステムを統合し、リアルタイムでの活用を可能にするITシステム基盤を整備します。
まずは全社的なIT資産・データ資産の棚卸を実施し、システムマップを作成、その上で、部門横断的なデータ連携を推進するためのデータプラットフォームを段階的に構築します。
これにより、非効率な業務プロセスの改革、生産性の劇的な向上、迅速な意思決定を技術面から支援します。

2:戦略的なIT投資とレガシーシステム対策
ビジョン実現に向け、IT投資を競争領域に集中投下します。全社的なIT資産評価に基づき、注力すべき領域を特定し、早期の実証実験(PoC)を繰り返すことで、迅速なPDCAサイクルを回します。
また、技術的負債となっているレガシーシステムを識別し、廃棄や標準化・共通化を伴う刷新ロードマップを策定・実行します。
これにより、運用コストを削減し、価値創造につながる領域へのリソース(資金・人材)配分を最適化します。

3:セキュリティ強化と外部連携を支える環境
デジタル技術活用を進める上で不可欠なサイバーセキュリティ対策を強化します。
機密性の高い医療機器関連データを扱う特性を踏まえ、データ保護とプライバシーに配慮した堅牢なセキュリティ基盤を構築します。現在当社はSEURITY ACTION 2つ星を宣言していますが、この取り組みを引き続き継続していきます。
また、DX戦略で触れる外部連携や、ベンダーとの協業を円滑に進めるため、安全かつ柔軟に外部と連携できるシステム環境を整備します。
必要に応じてクラウド技術を積極的に活用し、変化に迅速に対応できるIT環境を目指します。

⑤DX成果指標

経営ビジョンおよびDX戦略で掲げた変革の進捗と成果を可視化するため、以下の指標(KPI)を設定し、定期的に評価・見直しを行います。これらの評価結果は、DX戦略の継続的な改善に活用します。

1:業務効率化と生産性向上
DX推進による業務プロセス改革およびデータ活用による業務効率化、生産性向上を測る指標を設定します。
具体的には、主要な業務プロセス(例:受注処理、製造指示伝達)のリードタイム短縮率、または業務プロセスの自動化、デジタルツール導入による削減工数などを追跡します。
これにより、DXによるコスト削減や業務の劇的な効率化といったビジネス価値を定量的に評価します。

2:新たな価値創造と収益貢献
ビジョンで掲げる医療技術進化への貢献や、DX戦略で目指す新たな製品・サービス開発の成果を測る指標を設定します。
デジタル技術を活用した新製品・サービスの売上高比率や、データに基づく提案による顧客(医療機関等)からの受注増加率、新サービスの導入施設数などを評価します。
これにより、データとデジタル技術が競争力強化と収益構造の変革にどの程度貢献しているかを測定します。

3:組織的な能力の強化
DX推進体制や人材育成、デジタル技術活用環境整備の進捗に伴う、組織全体の能力向上を測る指標を設定します。
全社IT資産・データ資産の可視化状況(システムマップ作成進捗率)、部門横断データ連携プロジェクト数、DXリテラシー研修受講率やDXスキル保有者数などを指標とします。
これにより、DXを自律的・継続的に推進するための基盤が着実に強化されていることを評価します。

当社ではこれらを実現するために、「DX推進指標」自己診断を活用し、定期的なDX推進状況の把握、自社の課題を実施しています。

⑥DX推進宣言

当社は、耳鼻咽喉科領域の医療機器製造販売をリードしてきた企業として、長年培ってきた信頼と技術を守りながら、未来への変革を進めます。
デジタル技術の活用は、お客様により良い医療を提供するための不可欠な手段です。私たちは、データとデジタル技術を経営の重要要素と捉え、業務プロセスや組織文化を変革しすることで卓越した品質と効率性を実現し、医療技術の進化に一層貢献していくことを、ここに宣言します。

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